大教・春











大野隆国際教養教育院長からのご挨拶

国際教養教育院のホームページへようこそ!
国際教養教育院と共通教育  
 平成27年4月1日に発足した大学教育推進機構の国際教養教育院は、神戸大学の各学部とは別の独立した部局で、全ての学部学生のための共通教育の実施を担当しているところです。共通教育とは、どのような専門科目を学ぶ学部の学生であっても、神戸大学生であれば誰にでも必要と考えられる基礎教養科目、総合教養科目、外国語科目、情報科目、健康・スポーツ科学などの全学共通授業科目の教育のことです。  
 大学生となられた皆さんは、例えば、経済学部や理学部などいずれかの学部に属し、それぞれの分野での専門家になるべく、各学部での専門科目を学びます。 しかしながら、専門科目を学んだだけでは大学卒の「学士」としては十分ではありません。 社会が「学士」に求めているのは、「豊かな教養に裏打ちされた専門家」なのです。 それでは、「教養」とは何で、どうすれば身に付くのでしょうか?
「神戸スタンダード」:卒業時に身につけておくべき能力  
 「教養」とは単なる知識の積み重ねではなく、それによって身に付けた総合的かつ創造的な理解力・人間力のことです。 神戸大学では、全ての学生を、自ら地球的課題を発見しその解決にリーダーシップを発揮できる人材へと育成することを目指しています。そこで、全学部学生を対象とする教養教育において、神戸大学の学生が卒業時に身につけるべき共通の能力を「神戸スタンダード」として明示し、その修得を教育目標としています。「神戸スタンダード」とは次の3つの能力です。すなわち、@複眼的に思考する能力、A多様性と地球的課題を理解する能力、B協働して実践する能力です。
新しい教養教育
 国際教養教育院では、@複眼的に思考する能力を身につけるため、自分の専門と異なる学問の基礎を学ぶための「基礎教養科目」を開講し、また、A多様な文化や価値観を受容するとともに、地球的課題を理解する能力を身につけるための「総合教養科目」を開講しています。さらに、B社会人として必要な、他の人達と協働して問題解決に取り組むチームワーク力、困難を乗り越えて目標を追求しつづける能力も大切です。これらの能力は、高学年次に開講される「高度教養科目」で身につけてください。これらの「教養科目」を履修することで、グローバルな視野を持ち、一歩一歩ローカルにものごとを探求し、解決していく能力を養ってください。"Think Globally, Act Locally."です。
 「この勉強はなんの役に立つの?」と、よく言います。そういう「役に立つか、立たないか」という尺度だけで考えていては「ものごとの探求」はできません。 ものごとを探求する考え方、ものの見方を持っていること、これが教養です。教養のない専門家を社会は必要としません。いつもこのことを忘れないでいてください。
外国語教育  
 さて、今まで学んできた外国語、ほとんどの人は英語ですが、その英語の学力ではなく、グローバルな人材としての「英語力」を身につけておかねばなりません。 また、英語以外の外国語も学んでおく必要があります。他の言語、ドイツ語なり中国語なりを身につけるということは、ただ言語の学力を広げるということだけではないのです。 それぞれの言語が使われている地域の文化を知ることなのです。生活のあらゆる面でグローバル化がどんどん進行している今だからこそ第2外国語という科目の必要性が増しています。 これらの「外国語科目」を履修することで国際的なコミュニケーション力を身に付けてください。
情報教育  
 我々は、情報社会の時代に生きているわけですが、そういう現代の社会に入っていくための準備として「情報科学」があります。 情報技術が発達し、コンピューター・ネットワークの利用が当たり前となった現代、これに関するリテラシーやマナーを身に付けることは必須のことです。
健康・スポーツ科学教育  
 「健康・スポーツ科学」はいうまでもなく「健全な精神が宿る健全な身体」のための科目です。 高齢化社会を迎えて自分自身の健康を守り、増進させるためには、健康に関する正しい知識を理解し、身に付け、さらに自己の健康をスポーツなどの身体活動によって管理することが重要です。鶴甲第一キャンパスのグラウンドは、平成27年4月に、人工芝化されました。皆さん、大いに活用してください。
「学問」と「勉強」  
 最後に、大学での「学問」と高校までの「勉強」の違いについて少し説明したいと思います。今までの「勉強」では、ある問題が与えられたときに、必ず「正しい答え」がありました。 ちょうど「入試問題」において「模範解答」があるような具合です。しかし、これから学ぶ「学問」ではある問題に対して正しい答えがあるとは限らないのです。 それどころか自ら未だ解かれていない問題を探し出すことが「学問」の本質なのです。そういう問題には教科書、参考書やWeb検索は必ずしも役に立ちません。 この自然界や人間社会には大学教授やノーベル賞受賞学者でさえ容易には解答できないような問題がまだまだ沢山あります。 そういう問題を見出して、それを解決すべく研究することが「学問」なのです。したがって、講義で教員の話を、単に受動的に聞いたり、やみくもにノートを取ったりしているだけでは駄目です。 講義内容をよく考え、理解できないことは質問したり、自分で調べたりと能動的に関わらなければ本当に修得したことにならないのです。 つまり、大学で「学問を修める」ためには「教えてもらうのではなく、自分で学修すること」が何よりも大切です。"Learning over Education" ――このことは、最初はなかなか理解できないでしょう。大学生活を何年か過ごして初めて、ときには卒業してから気がつくことかも知れません。 ともかく、まずは全学共通授業科目の受講を通して、大学生としての知的基礎作りをして欲しいと願っています。 知的好奇心を旺盛にしてこの鶴甲第一キャンパスでの毎日をどうか有意義に過ごしてください。 (文責:国際教養教育院長 大野 隆)



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