神戸大学 応用科学技術のページ |
◆教育部会の紹介◆ |
現代社会においては、科学技術と社会生活とを切り離して考えることはできない。科学技術が人間生活の中でどのように利用されているかを理解するのみならず、地球環境に与える影響についても考慮する姿勢の修得が、大学教育においては不可欠である。応用科学技術部会は、工学部および海事科学部の教員により、科学技術の応用の考え方、社会における応用の実例を示しながら、科学技術と人間社会および自然環境との関係の理解を目的として講義を実施する。特に、文系の学生に対する教養原論として、科学技術がどのように応用されているかについて、身近な例をとりながら分かりやすく解説する。 |
◆科目一覧と概要◆ |
資源・材料とエネルギー |
ものづくりと科学技術 |
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目的 | 限られたエネルギー資源・物質資源を地球環境との調和をはかりながら有効活用する技術と新材料・新エネルギーが快適なライフスタイル創生に果たす役割を、現代の先端工業技術の視点から平易に解説する。 | 都市・建築物・航空機・車・産業用機械・情報機器・電子機器・医療機器など、人類の生活は多種多様な機能を有する人工物に支えられている。本講義では、これらの人工物の"ものづくり"の現状と将来を、物作りと科学技術の歴史を踏まえて平易に解説する。 | ||||
時期 | 前期 | 後期 | 前期 | 後期 | ||
担当 | 山地 (応用化学科) |
山内 (海事科学部) |
芥川、小池、内山 (市民工学科) |
小林、阿部、小谷、福岡 (海事科学部) | 藤谷、北後、松下 (建築学科) |
磯野、中井、竹中 (機械工学科) |
キーワード | 生物機能 |
地下資源 地球環境 材料 エネルギー 交通インフラ 経済活動 |
資源 材料 エネルギー 金属 自然 化学 環境問題 豊かさ |
耐震・耐風構造 免震・制振構造 地震火災 災害に強いまちづくり 避難 住宅・ビル火災 煙対策 |
機械工学
工業製品 製造 エネルギー ロボット 安全 医療工学 |
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テーマと概要 | 古くは醸造・発酵食品に始まり、現在ではアミノ酸、抗生物質、酵素、化成品、バイオ燃料、生理活性物質に至る様々な有用物質が生物の持つ機能を利用して生産されている。また、環境問題や資源・エネルギー問題を解決するために生物機能が活用されている。本講義は、生物機能の利用に際し基礎となる『化学』と『技術』について理解を深めることを目標とする。
本講義では、まず、生物の特徴、科学と技術、細胞、生体を構成する物質(タンパク質、核酸、糖質、脂質)、酵素反応、代謝とエネルギー生産 、遺伝情報の複製と発現などに関する基礎を学ぶ。次に、ものづくりや環境・エネルギー問題の解決にいかに生物機能を利用するかについて具体例を交えて解説する。 |
周期表に示されている112種類の元素の素顔を個別に訪ねながら、それらの化学的特性と資源・材料としての役割・可能性、発見や命名のエピソードを学ぶ。
(1)元素と原子の違い、原子の性質を規定する電子配置の考え方や原子どうしが互いに結びつく形式を理解し、周期表を使いこなせるようになろう。 (2)陽子と中性子とで構成される原子の中心にある原子核の結合エネルギーの大きさに基づいて元素の安定性が理解できるようになろう。不安定な元素(放射性同位元素)の活用方法や核融合反応と核分裂反応とが生じる理由を学ぼう。 (3)元素の発見とその社会に対する巨大な作用についても典型例を学ぼう。 |
資源・材料とエネルギー利用の現状を理解するとともに、省エネルギー・循環型社会を実現し持続可能な国際社会を築くために必要な施策・技術について学ぶことを授業の目標とする。
本講義では、地球環境の現状を理解するとともに、持続可能な循環型社会を築くために必要な素養を身につけるために、 a) 資源・エネルギーの生成、採取、利用、貯蔵、探索、 b) 地球環境システムと水資源の最適管理、 c) 循環型社会と交通・インフラ整備 などの視点から、資源・材料とエネルギーのあり方を解説する。 |
各種資源、それらから生成される様々な材料、そして、私たちが日常使っている電力やガスなどのエネルギーについての関係を理解する。
本講義では、各所に賦存する資源がどのように形をかえ材料やエネルギーとして活用されているかを学ぶ。 ・森林・水資源 ・地下資源 ・海の資源 ・金属材料 ・化学材料 ・資源、材料の輸送、ハンドリング技術 ・自然エネルギー資源(風力、水力、地熱、バイオマス) ・次世代資源、材料 ・エネルギー利用技術 ・私たちの生活と資源、材料、エネルギーのつながり ・地球環境問題 |
阪神淡路大震災は、あらためて日本の都市および社会が災害に弱い体質をもっていること、また地震などの災害に対してその被害防止に努めることの大切さを教えてくれた。生活環境の安全について、建築の立場から学ぶとともに、都市および社会を安全にするための技術や計画のあり方を学ぶ。
本講義では、地震への対応、火災防止や防犯なども視野に入れた生活環境の安全について、建築の立場から講述するとともに、都市および社会を安全にするための技術や計画のあり方を講述する。 |
日本の産業を支え我々の社会生活を豊かなものにしているのは機械工学である。また、ナノテク、バイオ、ロボット、医療、環境と機械工学の応用分野は広がる一方で、人類が抱えるエネルギー問題や地球温暖化問題などの解決も機械工学に求められている。
本講義では、機械工学を専門としない学生を対象に、以下の観点でものづくりに関わる機械工学の重要性をわかりやすく説明する。 (1)身の回りの工業製品やそれによる快適な生活が機械工学の産物であることを認識する。 (2)機械工学の歴史的な変遷と将来の展望を知る。 (3)機械工学に携わる科学者や技術者の苦労やロマンを理解する。 |
メッセージ | 本講義をきっかけに生物の巧妙さに興味を持つとともに、工学的な視点やアプローチについて理解を深めてほしいと思います。 | 文系の科目として開講します。
可能な限り楽しんでもらえるように工夫しています。 |
地球で生活を営む一人の人間として、持続可能な発展を続けるために、限りある資源とエネルギーを有効利用することを普段の生活においても意識しながら受講して下さい。毎回出席していると何かが見えてきます。 国内外の時事に精通し、国際的視点から問題意識をもって講義に臨むことが必要です。 |
ふだん何気なく接している様々な物質や道具・手段は、必ず何らかの資源に原点があり、また人間がそのようなものを活用するときにはエネルギー消費を伴う。これらを関連づけて学びます。
常日頃から、資源、材料、エネルギーなどのキーワードについての視点を深めておくことが大切です。 |
単に知識として受け止めるのではなく、これからの学習や行動の糧として受け止め、自宅や職場の建築物の安全とは何かについて考えてほしい。主に建築の立場から災害について述べるが、これをもとに日常生活のあり方を考えてほしい。
本講義は建築学を専門としない学生を対象に開講されます。 |
ものづくりに関わる機械工学の重要性と面白さを学んでください。 本講義は文系の学部の学生を対象に開講されます。講義内容はいわゆる理系の学部、特に工学部の学生の受講は想定していません。 |
◆リンク◆ |
【神戸大学】
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