2000年度前期学生による授業評価
■実施概要■
（１）実施時期
夏季休業前の2週間。
（２）実施方法
授業中に配布し、回収。ただし、健康スポーツ科学の実技については、事後回収とした。
（３）実施対象
大学教育研究センターが開講する全ての全学共通授業教育科目。教官の出張等により､昼間主コースの前期開講科目610科目のうち実施されたのは、578科目。また夜間主コースの前期開講科目36科目のうち、34科目で実施された。
（４）回収数
前期の履修登録者数は、昼間主コースが延べ45596名、夜間主コースが2053名。そのうち、今回回答が提出されたのは、昼間主コースで27109名、夜間主コース1213名で、回収率はそれぞれ59.5%、59.1％であった。
（５）評価項目
評価項目は大きく3つからなる。
①受講生の授業に対する態度（出席率、予習時間、受講態度）。
②教員の授業行動や授業の内容について（熱意、学生への接し方、板書、教材の内容など）。この部分は、授業の形式（講義、実験・実習、既習外国語、未習外国語、健康スポーツ科学実技）に応じて内容が異なる。
③授業の効果（満足度、理解度、興味が増したかなど）。
これらの項目について､5点法で学生に評価してもらった。したがって、評点は1点（大変悪い）から５点（大変良い）まで変異し、3点が中間（平均）となる。
表の数字で､2点台には を、2点未満には を記した。
■昼間主■
１．全学共通授業科目の評価－全体－
大学教育研究センターが開講する全学共通授業科目は、「教養原論」「外国語科目」「健康・スポーツ科目」「専門基礎科目」「資格免許のための科目」および「その他必要と認める科目」に分かれる。
まず、全学共通授業科目全体および各科目区分の評価結果をみてみよう。先にも指摘したように、授業形式によって評価項目の内容が異なるので、ここでは全ての科目に共通する項目に限定する。
科目区分 昼間主全体 教養原論 外国語 健康・ 専門基礎 その他
項 目 スポーツ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.53（4.15） 4.26 4.73 4.48 4.48 4.11
予習時間 2.18（1.83） 1.41 2.84 1.25 2.18 1.48
受講態度 3.39（3.30） 3.19 3.49 3.78 3.25 3.03
教官の熱意 3.90（3.92） 3.96 3.90 4.17 3.69 4.03
学生に親切 3.74（3.67） 3.61 3.83 4.03 3.58 3.72
評価基準が明確 3.47（3.44） 3.46 3.56 3.36 3.30 3.70
クラスサイズ 2.74（2.68） 2.31 2.93 2.77 2.77 2.73
科目に合った内容 3.95（3.98） 3.84 4.06 4.10 3.77 3.99
興味が増した 3.36（3.50） 3.46 3.34 3.61 3.14 3.57
理解度 3.32（3.20） 3.24 3.45 3.72 2.97 3.42
満足度 3.47（3.50） 3.48 3.53 3.77 3.21 3.60
＊（ ）内は1999年度後期に試行した時の結果。
（１）出席率は極めて高い。
（２）それぞれの授業への予習時間は、非常に少ない。
（３）学生自身の受講態度は、まあ良い。
（４）教官の授業に対する熱意と学生に対する親切な対応はかなり評価されている。特に健康・スポーツ科学の教官は熱意が高く親切だと高く評価されている。
（５）受講生の数は、全ての授業科目で「多い」と評価されている。
（６）授業内容は、それぞれの科目区分にふさわしいものであったと評価されている。
（７）前期の授業を受講した結果、その科目に対する興味がやや増した。
（８）授業の内容もほぼ理解されている。ただし、「専門基礎科目」では、やや理解度が低い。
（９）受講した授業には満足している。
２．教養原論
科目区分 教養原論 人文分野 社会分野 自然分野
項 目 全分野
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.26 4.25 4.27 4.27
予習時間 1.41 1.39 1.30 1.52
受講態度 3.19 3.14 3.27 3.21
教官の熱意 3.96 3.99 4.07 3.83
学生に親切 3.61 3.54 3.64 3.71
評価基準が明確 3.46 3.24 3.50 3.85
授業の準備 4.05
3.99
4.15
4.08
話し方
3.73 3.80 3.64
3.67
板書・OHP 3.14
3.08
2.91
3.42
教科書・資料 3.46
3.44
3.51
3.44
私語への注意 3.42
3.47
3.26
3.43
シラバス通り 3.62
3.49
3.69
3.81
クラスサイズ 2.31 2.14 2.28 2.63
科目に合った内容 3.84 3.82 3.90 3.83
興味が増した 3.46 3.45 3.50 3.45
理解度 3.24 3.26 3.21 3.24
満足度 3.48 3.43 3.52 3.55
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）教官の授業への熱意。
（３）授業の準備がしっかりなされていた。
（４）科目区分にふさわしい内容。
＜評価が低い項目＞
（１）学生の予習時間
（２）クラスサイズ（受講生が多過ぎる）
３．外国語
科目区分 外国語 英語 独語 仏語 中国語 露語
項 目 全体
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.73 4.73 4.74 4.68 4.77 4.61
予習時間 2.84 2.84 3.25 2.97 2.35 3.19
受講態度 3.49 3.39 3.59 3.63 3.61 3.73
教官の熱意 3.90 3.80 4.00 4.02 4.02 3.95
学生に親切 3.83 3.65 4.02 4.06 3.99 4.21
評価基準が明確 3.56 3.51 3.57 3.79 3.61 2.98
クラスサイズ 2.93 2.90 2.93 3.02 2.93 4.01
テキストの分量 2.71 2.63 2.79 2.85 2.79 2.80
テキストの内容 2.75 2.75 2.70 2.75 2.80 2.56
教材が興味深い 3.05 3.16 2.89 3.14 2.87 3.02
コミュニケーション能力 3.14 3.11 3.15 3.21 3.16 3.21
リーディング・ライティング 3.37 3.14 3.61 3.61 3.63 3.70
授業の進度 3.25 3.19 3.32 3.29 3.32 3.32
科目に合った内容 4.06 3.94 4.21 4.18 4.20 4.33
興味が増した 3.34 3.21 3.41 3.55 3.56 3.62
理解度 3.45 3.41 3.45 3.43 3.58 3.33
満足度 3.53 3.39 3.66 3.67 3.69 3.70
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）科目区分にふさわしい内容。
（３）教官の授業への熱意。
（４）教官が学生に親切。
＜評価の低い項目＞
（１）テキストの分量（やや多い）。
（２）（オーラル）コミュニケーション能力を伸ばす配慮。
（３）学生の予習時間（特に中国語）。
（４）教材が興味深い（独語、中国語）
（５）クラスサイズ（やや多い）
４．健康・スポーツ科学
科目区分 健康・スポーツ科学 講義 実技
項 目 全体
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.48 3.40
4.79
予習時間 1.25
1.28 1.24
受講態度 3.78
2.50 4.14
教官の熱意 4.17
3.50 4.36
学生に親切 4.03
3.38 4.21
評価基準が明確 3.36
3.14 3.42
クラスサイズ 2.77
2.69 2.80
科目に合った内容 4.10
3.74 4.21
興味が増した 3.61
3.28 3.71
理解度 3.72
3.14 3.89
満足度 3.77
3.37 3.88
授業の準備 3.86
話し方 3.58
板書・OHP 3.04
教科書・資料 3.14
私語への注意 2.86
シラバス通り 3.46
3.40
運動量
2.97
実技指導
3.69
生涯スポーツ
3.29
安全指導
3.69
体力維持・増進
3.65
＜評価の高い項目＞
（１）学生の出席率（特に実技）。
（２）科目区分にふさわしい内容。
（３）教官の授業への熱意（特に実技）。
（４）教官が学生に親切（特に実技）。
（５）実技の学生の受講態度。
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）講義の学生の受講態度。
（３）クラスサイズ（受講生がやや多すぎる）。
５．専門基礎科目
科目区分 専門基礎 専門基礎１ 専門基礎 専門基礎 専門基礎 専門基礎
項 目 全体 その他2 2 2講義 実験・実習
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.48 4.52
4.06
4.50
4.46
4.83
予習時間 2.18 1.33 1.52 2.25 2.11 3.40
受講態度 3.25 3.24 2.86 3.27 3.16 4.09
教官の熱意 3.69 3.90
3.79
3.68
3.65
3.92
学生に親切 3.58 3.55
3.55
3.59
3.53
4.07
評価基準が明確 3.30 3.21
3.13
3.31
3.30
3.46
クラスサイズ 2.77 2.19 2.68 2.80 2.78 2.95
科目に合った内容 3.77 3.74
3.84
3.77
3.73
4.03
興味が増した 3.14 3.52
3.31
3.12
3.06
3.54
理解度 2.97 3.18
3.03
2.95
2.89
3.45
満足度 3.21 3.50
3.30
3.19
3.14
3.64
授業の準備 3.92
4.00
3.68
話し方 3.48
3.50
3.17
板書・OHP 2.63 2.92 3.08
教科書・資料 3.23
3.28
3.19
私語への注意 3.11
3.30
3.39
シラバス通り 3.50
3.48
3.37
3.94
課題の分量 2.55
課題の内容
2.55
説明・指示
3.64
個人指導
3.70
レポートへの対応 3.48
＊「専門基礎１」は、特定の学部により「教養原論」が「専門基礎科目」として指定されている科目。
＊「専門基礎２」は、理系の科目（数学、物理学、化学、生物学、地学、図学、情報科学）
＊「その他２」は、法学、政治学、日本国憲法。
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）教官の授業への熱意。
（３）科目区分にふさわしい授業内容。
（４）実験・実習で教官が親切。
（５）実験・実習の学生の受講態度
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）クラスサイズ（受講生が多い）。
（３）板書・OHPが見やすく、ノートが取りやすい（専門基礎１、専門基礎その他２）。
（４）課題の分量（多い、実験実習）。
（５）課題の内容（難しい、実験実習）。
（６）理解度（専門基礎２講義）
【専門基礎科目・講義】
科目区分 全体 数学 物理学 化学 生物学 地学 図学 情報
項 目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率
4.41 4.53 4.49 4.66 4.39 4.71 3.97
予習時間
2.42 1.80 1.83 1.90 1.33 2.70 1.55
受講態度
3.20 3.14 3.11 3.22 3.02 3.35 2.85
教官の熱意
3.63 3.66 3.70 3.76 4.35 3.12 3.57
学生に親切
3.43 3.69 3.63 3.68 4.27 3.01 3.43
評価基準が明確
3.32 3.38 3.16 3.43 3.43 3.07 3.16
クラスサイズ
2.82 2.81 2.78 2.66 2.78 2.67 2.79
科目に合った内容
3.76 3.65 3.72 3.86 3.98 3.57 3.62
興味が増した
2.96 2.96 3.06 3.38 3.53 3.08 3.32
理解度
2.95 2.62 2.81 3.18 3.25 2.70 2.81
満足度
3.10 3.04 3.16 3.33 3.63 2.94 3.17
授業の準備
3.59
3.62
3.72
3.96
4.51
3.50 3.69
話し方
3.14
3.13
3.46
3.29
3.90
2.69
2.75
板書・OHP
3.16
3.04
3.07
2.83
3.65
2.68
3.36
教科書･資料
3.01
3.07
3.06
3.12
3.71
2.82
3.27
私語への注意
3.43
3.21
3.39
3.56
3.31
2.91
3.45
シラバス通り 3.36 3.35 3.36 3.47 3.76 3.05 3.49
＜評価の高い項目＞
（１）学生の出席率。
（２）地学の教官の授業への準備。
（３）地学の教官の授業への熱意。
（４）地学の教官が学生に親切。
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）クラスサイズ（受講生がやや多い）。
（３）理解度（地学、生物学を除く）。
（４）教科書や資料が適切だった（図学）。
（５）板書やOHPなどは見やすく、ノートに書きとりやすかった（図学、生物学）。
（６）興味が増した（数学）。
【専門基礎科目・実験、実習】
科目区分 実験・実習 物理学 化学 生物学 情報科学
項 目 全体
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.83
4.91 4.87 4.86 4.63
予習時間 3.40
4.64 4.17 2.44 1.93
受講態度 4.09
4.09 4.34 4.05 3.85
教官の熱意 3.92 3.92
4.28 3.98 3.36
学生に親切 4.07
4.17 4.41 4.04 3.50
評価基準が明確 3.46
3.46 4.05 3.21 3.02
クラスサイズ 2.95
3.02 2.86 2.98 2.93
科目に合った内容 4.03
3.84 4.35 4.15 3.74
興味が増した 3.54 3.14 3.74 3.72 3.62
理解度 3.45
2.95 3.78 3.83 3.23
満足度 3.64
3.27 3.92 3.78 3.61
課題の分量
2.55
1.84 2.77 3.04 2.62
課題の内容
2.55
1.93 2.72 3.09 2.51
説明・指示
3.64
3.46
4.19
3.97
2.76
個人指導
3.70
3.76
4.18
3.75
2.91
レポートへの対応
3.48
3.61
3.78
3.31
3.12
シラバス通り 3.94 4.16 4.15 4.05 3.19
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）学生の受講態度。
（３）教官が学生に親切。
（４）科目区分にふさわしい授業内容。
（５）物理学、化学の予習時間。
（６）評価基準が明瞭だった（化学）。
＜評価の低い項目＞
（１）課題の分量（多い。生物学を除く）。
（２）課題の内容（難しい。化学、生物学を除く）。
（３）グループや個人への指導が十分だった（情報科学）。
（４）実験・実習にあたっての説明や指示が十分だった（情報科学）。
（５）理解度（物理学）。
６．その他の必要と認める科目
科目区分 その他 人権 総合教養科目
項 目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.11 4.00
4.18
予習時間 1.48 1.53
1.44
受講態度 3.03 3.06
3.01
教官の熱意 4.03 4.30
3.84
学生に親切 3.72 3.88
3.61
評価基準が明確 3.70 3.79
3.64
クラスサイズ 2.73 2.69
2.76
科目に合った内容 3.99 4.21
3.84
興味が増した 3.57 3.62
3.55
理解度 3.42 3.68
3.24
満足度 3.60 3.73
3.52
授業の準備 4.10
4.15
4.06
話し方 3.53
3.52
3.54
板書・OHP 3.09
2.97
3.17
教科書・資料 3.49
3.51
3.47
私語への注意 2.92
2.90
2.93
シラバス通り 3.69
3.63
3.73
＜評価の高い項目＞
（１）学生の出席率。
（２）教官の授業に対する熱意。
（３）科目区分にふさわしい授業内容。
（４）教官の授業の準備。
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）クラスサイズ（受講生が多い）。
（３）私語に注意するなど、学習する雰囲気の維持に努めた。
■夜間主■
１．全学共通授業科目－全体－
科目区分 夜間主全体 教養原論 外国語 健康・ 専門基礎 その他
項 目 スポーツ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.49（4.12） 4.33 4.56 4.60 4.52 4.00
予習時間 2.22（2.17） 1.77 2.77 1.53 1.65 1.50
受講態度 3.73（3.54） 3.60 3.73 3.99 3.76 3.75
教官の熱意 4.11（4.14） 4.15 3.95 4.37 4.42 4.80
学生に親切 3.88（3.86） 3.91 3.80 4.08 3.94 4.20
評価基準が明確 3.54（3.57） 3.48 3.67 3.53 2.73 4.10
クラスサイズ 2.87（2.94） 2.81 3.02 2.75 2.15 3.30
科目に合った内容 3.92（3.92） 3.80 3.94 4.11 3.76 4.45
興味が増した 3.55（3.59） 3.43 3.52 3.84 3.65 3.95
理解度 3.48（3.43） 3.34 3.41 3.86 3.54 4.15
満足度 3.60（3.59） 3.48 3.53 3.94 3.69 3.95
＊（ ）内は1999年度後期に試行した時の結果。
＊専門基礎科目は｢文化人類学｣のみ。
＊その他は「人権」のみ。
（１）学生の授業への出席率は高い。
（２）それぞれの授業への予習時間は、非常に少ない。
（３）学生自身の受講態度は、良い。
（４）教官の授業に対する熱意と学生に対する親切な対応はかなり評価されている。特にその他（人権）、健康・スポーツ科学の教官は熱意が高く親切だと高く評価されている。
（５）受講生の数は、外国語とその他（人権）を除き、全ての授業科目で「多い」と評価されている。
（６）授業内容は、それぞれの科目区分にふさわしいものであったと評価されている。
（７）前期の授業を受講した結果、その科目に対する興味がやや増した。
（８）授業の内容もほぼ理解されている。
（９）受講した授業には満足している。
２．教養原論
科目区分 教養原論 人文分野 自然分野
項 目 全分野
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.33 4.34 4.31
予習時間 1.77 1.90 1.56
受講態度 3.60 3.68 3.48
教官の熱意 4.15 4.29 3.95
学生に親切 3.91 4.07 3.66
評価基準が明確 3.48 3.58 3.32
クラスサイズ 2.81 2.82 2.79
科目に合った内容 3.80 3.90 3.65
興味が増した 3.43 3.54 3.26
理解度 3.34 3.49 3.11
満足度 3.48 3.66 3.22
授業の準備 4.05
4.22 3.78
話し方 3.92
4.07 3.71
板書・OHP 3.51
3.76 3.13
教科書・資料 3.68
3.83 3.44
私語への注意 3.57
3.79 3.22
シラバス通り 3.81
3.93 3.61
＊夜間主コースは、法･経済･経営学部に設置されているため、教養原論は自分野である社会分野は履修しない。
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）教官の授業への熱意。
（３）教官の授業への準備。
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）クラスサイズ（受講生が多い）。
３．外国語
科目区分 外国語 英語 独語 仏語 中国語 露語
項 目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.56 4.57 4.43 4.60 4.59 4.58
予習時間 2.77 2.71 3.31 3.13 2.60 2.33
受講態度 3.73 3.63 3.78 3.93 3.84 4.25
教官の熱意 3.95 3.84 3.80 4.33 4.14 5.00
学生に親切 3.80 3.52 3.57 4.53 4.32 5.00
評価基準が明確 3.67 3.63 3.42 3.67 3.82 4.67
クラスサイズ 3.02 2.96 3.14 3.33 2.98 3.67
テキストの分量 2.86 2.78 2.96 2.67 2.98 3.25
テキストの内容 2.78 2.73 2.78 2.67 2.86 3.25
教材が興味深い 3.14 3.19 2.68 3.60 3.17 3.92
コミュニケーション能力 3.31 3.43 2.43 3.80 3.40 4.33
リーディング・ライティング 3.40 3.14 3.43 4.13 3.78 4.25
授業の進度 3.26 3.23 2.93 3.60 3.40 4.17
科目に合った内容 3.94 3.77 4.00 4.33 4.16 4.67
興味が増した 3.52 3.36 3.24 4.20 3.84 4.42
理解度 3.41 3.35 3.17 3.80 3.57 4.25
満足度 3.53 3.36 3.25 4.14 3.91 4.67
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）教官の授業への熱意（特に露語、仏語、中国語）。
（３）教官は学生に親切に対応（特に露語、仏語、中国語）。
（４）科目区分にふさわしい内容。
（５）露語の教材が興味深い。
（６）仏語、露語の興味が増した。
（７）露語の理解度。
（８）リーディング・ライティング能力への配慮（仏語、露語）
（９）コミュニケーション能力を伸ばす配慮（露語）
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間（独語、仏語を除く）。
（２）テキストの分量（多い、露語を除く）。
（３）コミュニケーション能力を伸ばす配慮（独語）。
（４）テキストの内容（やや難しい。露語を除く）。
（５）教材が興味深い（独語）。
４．健康・スポーツ科学
科目区分 健康・スポーツ科学 講義 実技
項 目 全体
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.60 4.38
4.72
予習時間 1.53
1.47 1.56
受講態度 3.99
3.32 4.36
教官の熱意 4.37
3.85 4.66
学生に親切 4.08
3.42 4.43
評価基準が明確 3.53
3.08 3.77
クラスサイズ 2.75
2.92 2.67
科目に合った内容 4.11
3.73 4.32
興味が増した 3.84
3.36 4.09
理解度 3.88
3.33 4.14
満足度 3.94
3.49 4.18
授業の準備 3.60
話し方
3.48
板書・OHP 2.68
教科書・資料
2.95
私語への注意
2.77
シラバス通り
3.23
3.79
運動量
3.26
実技指導
4.17
生涯スポーツ
3.92
安全指導
3.95
体力維持・増進
4.05
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）教官の授業への熱意。
（３）教官が学生に親切に対応。
（４）科目区分にふさわしい授業内容。
（５）学生の受講態度（実技）。
（６）授業に対する興味が増した（実技）。
（７）理解度。
（８）満足度。
（９）実技指導が丁寧だった（実技）。
（１０）自分の体力の維持、増進に役立った（実技）。
＜評価の低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）クラスサイズ（多い､実技）。
（３）教科書。資料は適切だった（講義）。
（４）私語へ注意するなど学習する雰囲気の維持に努めた（講義）。
（５）板書・OHPなどは見やすく、ノートに書きとりやすかった（講義）。
５．専門基礎科目およびその他の必要と認める科目
科目区分 専門基礎（文化人類学） その他（人権）
項 目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出席率 4.52 4.00
予習時間 1.65 1.50
受講態度 3.76 3.75
教官の熱意 4.42 4.80
学生に親切 3.94 4.20
評価基準が明確 2.73 4.10
クラスサイズ 2.15 3.30
科目に合った内容 3.76 4.45
興味が増した 3.65 3.95
理解度 3.54 4.15
満足度 3.69 3.95
授業の準備 4.11
4.50
話し方 4.36
4.00
板書・OHP 3.34
3.26
教科書・資料 3.13
3.80
私語への注意 3.42
3.90
シラバス通り 3.66
4.25
＜評価の高い項目＞
（１）学生の授業への出席率。
（２）教官の授業への熱意。
（３）教官の授業への準備。
（４）教官は学生に親切に対応。
（５）科目区分にふさわしい授業内容（人権）。
（６）理解度（人権）。
（７）シラバスどおりの授業進行（人権）。
（８）評価基準が明確（人権）。
＜評価が低い項目＞
（１）学生の予習時間。
（２）クラスサイズ（多い、文化人類学）。
（３）評価基準が明確（文化人類学）。
■全学共通授業科目の課題■
評価項目の「満足度（授業の満足度はどうでしたか）」を、学生による全学共通授業科目に対する総合評価と考えれば、昼間主で3.47、夜間主で3.60という評点は、学生から全学共通授業科目にとりあえずは合格点が与えられていると判断しても良いのかもしれない。しかし、「大変満足している」「満足している」と回答した学生の比率は、昼間主でそれぞれ12.4％と38.1％、夜間主でそれぞれ19.4％、37.3％で、かろうじて半数の学生が全学共通授業科目に「満足」しているにすぎない。逆に「不満である」「大変不満である」と答えた学生は、昼間主それぞれ8.3％、3.9％、夜間主で7.9％、4.5％で、1割強の学生が全学共通授業科目の現状に明確に不満の意を表明しているのである。
しかし、学生が全体として全学共通授業科目にとりあえずは「満足」と評価しているとしても、いくつかの問題点は存在する。
（１）第一に、学生の予習時間が極めて「少ない」ことが指摘できる。平均値が昼間主で2.18、夜間主で2.22であることから、一つの科目について1週間の予習時間は20分前後であろう。ちなみに、平成10年度に実施した「学生生活調査」によれば、神戸大学生の1週間の学習時間は、合計31分であった。にもかかわらず授業の理解度は、昼間主で3.32､夜間主で3.46であり、それなりに授業を理解しているのである。これは、学生の能力が優れているのか、それとも教官が分かりやすい授業を心がけているのであろうか（教官の授業に対する熱意はかなり高く評価されている）。さらに学生は自分自身、授業内容を理解していると評価しているだけでなく、実際過去10年間のデータを調べると、全学共通授業科目の履修登録者の93％が合格しているのである（「全学共通授業科目の成績評価」報告書）。
（２）第二に、各授業科目とも学生の授業への出席率が極めて高いことが特徴としてあげられる。しかし、アンケートの配布、回収を通常の授業時間内に実施したことから、今回アンケートに回答し提出した学生は、普段から授業に良く出席していた学生に過ぎないことが推測される。実際の出席率は、高めに見積もっても回収率と同じ、60％前後ではないかと推測される。にもかかわらず、先にも指摘したように履修登録者の90％以上が合格しているのである。つまり、普段授業に全くあるいはあまり出席していないにもかかわらず、20％から30％の学生が単位を習得していると考えられるのである。このことは、厳正な成績評価が求められ、大学教育の質の充実、向上を社会から強く求められている現状からして、本学の大きな教育課題であろう。
（３）以上のことは、学生の評価にも表れているように、外国語や実験・実習科目を除いて、クラスサイズが大きすぎることに起因していると思われる。実際、履修登録者数が500名を超える授業は、昼間主で5クラスあり、最高は708名であった。このような多人数クラスでは、出席を採ることは現実に不可能であるし、なによりも学生の全てが教室に収容しきれない。したがって、多人数クラスの存在が、学生の授業に積極的に出席する意欲をそいでしまっていることは否めない。というのも、受講生が数十名に限定されている外国語や実験・実習科目では、予習にかなりの時間をかけたり、受講態度も良いという結果が出ているからである。このような現状を改善するには、一クラスの受講者数を、たとえば最高100名から200名に制限するといった方策が考えられる。もし多人数クラスが解消できないのであれば、TAを学生50名に1名つけて補習クラスを設けるといった工夫が必要であろう。現状のような多人数クラスでは、教官の一方的な「講演」形式の授業にならざるを得ず、したがって学生も結果に表れているように授業の予習をする必要性を見出しがたい。クラスサイズを縮小すれば、教官と学生の双方向的な授業が可能になるであろうし、そうなれば学生も授業の予復習に真剣にならざるを得ないであろう。そして期末試験やレポートだけに頼った成績評価から、普段の授業中の評価に基づいた決め細やかな学生の成績評価が可能になるであろう。
（４）いくつかの専門基礎科目、とくに講義形式の授業科目の理解度が低い。現在大学生の学力低下、とくに理数系科目の学力低下が大きな社会問題となっており、また高等学校の学習指導要領の改訂で、ますます多様な学力を有した高校生が大学に進学してくることが予想されるので、本学における専門基礎科目の内容、教育方法の検討と改善が強く求められる。
（５）外国語科目で「テキストの分量」が多く、また｢テキストの内容｣も難しいと学生は評価している。外国語の能力は、既習、未習を問わず個人差が大きいと考えられるので、学生の能力に応じた能力別クラス編成を実施し、それぞれのクラスの水準にふさわしいテキストや教材を使用することが大切なのではないだろうか。より一層グロバール化する21世紀において、国内のみならず国際舞台でも活躍できる人材の養成が強く求められている本学にあって、外国語教育の一層の充実が強く求められる。