2000年度後期担当教官による授業評価
■ 実施概要■
（１） 実施時期
冬期休業後の平成１３年１月１５日（月）～２月２日（金）
（２） 実施方法
期間中に担当教官は質問紙を教務掛より受け取り、記入後、提出した。
（３） 実施対象
大学教育研究センターが開講する全ての全学共通授業科目。昼間主コースの後期開講科目529科目と、夜間主コースの後期開講科目31科目の計560科目。
（４） 提出数
提出期限内に提出された質問票は、昼間主コース486科目（91.9％）、夜間主コース31科目（100.0％）の計517科目（92.3％）であった。
（５） 質問項目
質問項目は選択式が11、自由記述形式（担当教官の授業改善の工夫と、担当科目の問題点とその解決策について）が２あり、全部で13項目あった。選択式の項目は授業形式に関する設問を除き、担当教官が当該授業について評価するものであり、大きく次の３つからなる。
① 授業の計画・実施（科目設置趣旨の知悉、授業計画へのシラバス利用、シラバス準拠、教育目標の達成度、休講回数）
② クラスサイズ（少なすぎ⇔多すぎ）
③ 学生に対する評価（出席状況、理解度、受講態度、反応）
これらの項目について、5段階、ないし、4段階（項目４～項目６）で評定してもらった。原票では数値が低いほどよい評価となっていたが、分析では、尺度を逆にして、数値が高いほど望ましい評価となるようにし、最高が5点となるようにした。以下にあげる表中の「休講せず」については、５が「（休講）０回」、４が「1回」、３が「2回」、２が「3回以上」となっている。
ただし、「クラスサイズ」については、５が「多すぎる」、１が「少なすぎる」であり、３（「概ね妥当」）に近いほど望ましい評価ということになる。
■ 昼間主■
１．全学共通授業科目の評価－全体－
大学教育研究センターが開講する全学共通授業科目は、「教養原論」、「外国語科目」、「健康・スポーツ科学」、「専門基礎科目」、「資格免許のための科目」、「その他必要と認める科目」に分かれる。
まず、全学共通授業科目全体及び各科目区分の評価結果をみてみよう。
科目区分 昼間主全体 教養原論 外国語 健康・ 専門基礎 その他
項 目 スポーツ
教官
設置趣旨 4.55 4.30 4.54 4.69 4.59 5.00
授業計画 3.67 3.58 3.63 3.73 3.84 3.33
ｼﾗﾊﾞｽ通り 4.01 3.91 4.08 3.82 3.99 3.67
目標達成 3.78 3.75 3.84 3.66 3.67 4.00
休講せず 4.31 3.85 4.43 4.24 4.28 3.67
クラスサイズ 3.81 4.08 3.96 3.61 3.33 3.33
学生
出席状況 4.18 2.92 4.65 4.76 3.04 2.33
授業理解 3.78 3.74 3.89 3.89 3.37 4.33
受講態度 3.90 3.77 3.91 4.03 3.81 4.67
授業反応 3.66 3.58 3.67 3.89 3.47 4.33
（１） 教官は担当科目の設置趣旨をよく知っている。
（２） 授業は大体シラバス通りに進めている。
（３） 休講はほとんどしていない。
（４） 学生の出席状況に対する評価は科目区分による差異が大きい。「外国語」と「健康・スポーツ科学」は極めてよく、「その他必要とする科目」と「教養原論」はかなり悪いと評価されている。
（５） 授業理解、受講態度、授業反応では、「専門基礎科目」、「教養原論」、「その他必要とする科目」が、「健康・スポーツ科学」や「外国語科目」より評価がやや劣る。
２．教養原論
科目区分 教養原論 人文分野 社会分野 自然分野
項 目 全分野
回答数 53 20 20 13
教官
設置趣旨 4.30 4.30 4.25 4.38
授業計画 3.58 3.30 3.55 4.08
ｼﾗﾊﾞｽ通り 3.91 4.00 3.90 3.77
目標達成 3.75 3.85 3.75 3.62
休講せず 3.85 3.75 3.95 3.85
クラスサイズ 4.08 4.30 3.90 4.00
学生
出席状況 2.92 2.80 2.45 3.85
授業理解 3.74 3.85 3.60 3.77
受講態度 3.77 3.40 3.95 4.08
授業反応 3.58 3.55 3.60 3.62
＜評価の高い項目＞
（１） 休講回数が少ない。
（２） 授業をシラバス通りに進めている。
（３） 担当教員が科目の設置趣旨を知っている。
（４） 今学期の教育目標の達成度。
＜評価の低い項目＞
（１） 学生の出席状況。
３．外国語
科目区分 外国語 英語 独語 仏語 中国語 露語
項 目 全体
回答数 280 140 56 33 43 8
教官
設置趣旨 4.54 4.49 4.46 4.70 4.72 4.50
授業計画 3.63 3.63 3.63 3.24 3.88 3.75
ｼﾗﾊﾞｽ通り 4.08 4.06 4.08 4.13 4.14 4.00
目標達成 3.84 3.76 3.86 3.94 4.00 3.75
休講せず 4.43 4.43 4.27 4.21 4.90 4.13
クラスサイズ 3.96 4.25 3.95 3.67 3.56 2.50
学生
出席状況 4.65 4.62 4.75 4.58 4.86 3.75
授業理解 3.89 3.85 3.88 3.85 4.07 3.88
受講態度 3.91 3.91 3.96 3.79 3.91 4.13
授業反応 3.67 3.68 3.68 3.67 3.74 3.25
＜評価の高い項目＞
（１） 学生の出席状況。
（２） 休講がない。
（３） 担当教官が科目の設置趣旨を知っている。
（４） 授業がシラバス通りに進められている。
（５） 学生の授業理解度。
（６） 学生の受講態度。
（７） 今学期の教育目標の達成度。
＜評価が低い項目＞
（１） 授業計画へのシラバスの利用。
（２） クラスサイズ。英語は受講生が多すぎ、露語では受講生が少ない。
４．健康・スポーツ科学
科目区分 健康・スポーツ科学 講義 実技
項 目 全体
回答数 62 6 56
教官
設置趣旨 4.69 4.17 4.75
授業計画 3.73 2.50 3.86
ｼﾗﾊﾞｽ通り 3.82 4.17 3.79
目標達成 3.66 3.67 3.66
休講せず 4.24 4.17 4.25
クラスサイズ 3.61 4.67 3.50
学生
出席状況 4.76 3.33 4.91
授業理解 3.89 3.50 3.93
受講態度 4.03 3.17 4.13
授業反応 3.89 3.33 3.95
＜評価の高い項目＞
（１） 学生の出席状況（実技）。
（２） 担当教官が科目の設置趣旨を知っている。
（３） 休講回数が少ない（実技）。
（４） 学生の受講態度（実技）。
（５） 学生の授業理解度（実技）。
＜評価の低い項目＞
（１）学生の出席状況（講義）。
（２）学生の受講態度（講義）。
（３） 学生の授業理解（講義）。
（４） 休講（多い）（講義）。
（５） 授業計画へのシラバスの利用（講義）。
５．専門基礎科目
科目区分 専門基礎 専門基礎 専門基礎２ 専門基礎２ 専門基礎２
項 目 全体 その他 講義 実験・実習
回答数 87 7 64 64 0
教官
設置趣旨 4.59 3.86 4.67 4.67
授業計画 3.84 4.14 3.87 3.87
ｼﾗﾊﾞｽ通り 3.99 3.71 3.94 3.94
目標達成 3.67 3.29 3.67 3.67
休講せず 4.28 3.00 4.29 4.29
クラスサイズ 3.33 4.29 3.21 3.21
学生
出席状況 3.04 2.14 2.66 2.66
授業理解 3.37 3.17 3.26 3.26
受講態度 3.81 3.33 3.76 3.76
授業反応 3.47 3.00 3.37 3.37
＊ 「その他」は、法学、政治学、日本国憲法。
＊ 「専門基礎２」は、理系の科目（数学、物理学、化学、生物学、地学、図学、情報科学）
＜評価の高い項目＞
（１） 担当教官が科目の設置趣旨を知っている。
（２） 休講が少ない。
（３） 授業をシラバス通りに進めている。
＜評価の低い項目＞
（１） 学生の出席状況（とくに、「専門基礎科目その他」）。
（２） 学生の授業理解度（とくに、「専門基礎科目その他」）。
（３） 学生の授業への反応。
【専門基礎２・講義】
科目区分 全体 数学 物理学 化学 生物学 地学 図学 自然 情報
項 目 科学史
回答数 64 36 16 6 2 1 0 1 2
教官
ｼﾗﾊﾞｽ通り 3.94 4.00 3.81 4.00 3.50 4.00 4.00 4.00
目標達成 3.67 3.63 3.56 4.00 4.00 4.00 3.00 4.00
休講せず 4.29 4.46 4.00 4.00 5.00 4.00 2.00 5.00
クラスサイズ 3.21 2.97 3.50 3.67 3.00 3.00 3.00 4.00
学生
出席状況 2.66 2.54 2.73 3.33 3.00 4.00 1.00 2.00
授業理解 3.26 3.24 3.31 3.00 3.50 3.00 4.00 3.50
受講態度 3.76 3.86 3.81 3.17 4.50 4.00 3.00 3.00
授業反応 3.37 3.40 3.31 3.00 3.50 3.00 4.00 4.00
＜評価の高い項目＞
（１） 休講が少ない。
（２） 授業をシラバス通りに進めている。
＜評価が低い項目＞
（１） 出席状況（とくに「情報科学」、「数学」）。
６．その他必要と認める科目
科目区分 その他 人権 総合教養科目
項 目 全体
回答数 7 1 6
教官
設置趣旨 4.29 5.00 4.17
授業計画 3.57 3.00 3.67
ｼﾗﾊﾞｽ通り 4.29 4.00 4.33
目標達成 3.86 3.00 4.00
休講せず 4.71 4.00 4.83
クラスサイズ 3.57 5.00 3.33
学生
出席状況 2.71 2.00 2.83
授業理解 3.71 3.00 3.83
受講態度 3.29 3.00 3.33
授業反応 3.57 4.00 3.50
＜評価の高い項目＞
（１） 休講が少ない。
（２） 授業をシラバス通りに進めている。
（３） 担当教官が科目の設置趣旨を知っている。
＜評価が低い項目＞
（１） クラスサイズ（多すぎる）（「人権」）。
（２） 出席状況（とくに「人権」）。
（３） 学生の授業理解度（とくに「人権」）。
（１） 学生の受講態度（とくに「人権」）。
（２） 今学期の教育目標の達成度（とくに「人権」）。