平成14年度前期担当教員による授業評価

実施概要■

(1)実施時期

夏季休業前の平成14年7月3日(水)〜7月16日(火)。

(2)実施方法

担当教員が期間中にアンケート票を共通教育掛より受け取り、記入後、提出した。

(3)実施対象

大学教育研究センターが開講する全ての全学共通授業科目。昼間主コースの670 科目と、夜間主コースの52科目の計722科目。

(4)提出数

期限内に提出されたアンケート票は、昼間主コース439科目(65.5%)、夜間主コース20科目(38.5%)の計459科目(63.5%;平成13年度前期95.6%)であった。

(5)質問項目

質問項目は選択式が11項目、自由記述形式(担当教員の授業改善の工夫と、担当科目の問題点とその解決策について)が2項目の、全部で13項目あった。

選択式の項目は授業形式に関する設問を除き、担当教員が当該授業について評価するものであり、大きく次の3つからなる。

@授業の計画・実施(科目設置趣旨の知悉、授業計画へのシラバス利用、シラバス準拠、教育目標の達成度、休講回数)

Aクラスサイズ(少なすぎ⇔多すぎ)

B学生に対する評価(出席状況、理解度、受講態度、反応)

これらの項目について、5段階、ないし、4段階(項目4〜項目6)で評定してもらった。アンケート票では数値が低いほどよい評価となっていたが、分析では、尺度を逆にして、数値が高いほど望ましい評価となるようにし、最高が5点となるようにした。

以下に掲げる表中の「シラバス通り」(今学期はシラバス通りに進められましたか)については、5が「完全にシラバス通り」、4が「大体進められた」、3が「あまり進められなかった」、2が「全く進められなかった」、「目標達成」(今学期の教育目標の達成度)については、5が「目標以上であった」、4が「おおむね達成された」、3が「50%以上であった」、2が「ほとんど達成できなかった」となっている。また、「休講せず」については、5が「(休講)0回」、4が「1回」、3が「2回」、2が「3回以上」となっている。ただし、「クラスサイズ」については、5が「多すぎる」、1が「少なすぎる」であり、3(「おおむね妥当」)に近いほど望ましい評価ということになる。


■昼間主コース■

1.全学共通授業科目の評価−全体−

 

 

 

 

 

 

 

科目区分   

昼間主全体 

教養原論 

外国語 

健康・  

専門基礎 

その他

項 目     

      

      

   

スポーツ

 

 

 

 

 

 

 

 

回答数    

439

38

262

61

73

5

教員

 

 

 

 

 

 

設置趣旨 

4.56

4.40

4.54

4.65

4.62

4.60

授業計画 

3.90

3.77

4.02

3.93

3.53

3.60

シラバス通り

4.07

4.24

4.09

3.88

4.08

4.00

目標達成   

3.96

4.05

3.96

3.95

3.88

4.20

休講せず

4.52

4.26

4.58

4.50

4.40

5.00

クラスサイズ 

3.73

3.89

3.78

3.67

3.48

3.80

学生

 

 

 

 

 

 

出席状況   

4.49

3.21

4.86

4.88

3.53

4.00

授業理解   

3.97

3.84

4.09

3.98

3.61

3.60

受講態度   

4.00

3.71

4.00

4.28

3.95

3.80

授業反応   

3.78

3.63

3.78

4.17

3.53

3.60

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(1)休講はほとんどしていない。

(2)教員は担当科目の設置趣旨をよく知っている。

(3)学生の出席状況に対する評価は科目区分による差異が大きい。「外国語」「健康・スポーツ科学」は極めてよく、「教養原論」「専門基礎」はあまりよくない。

(4)今学期の授業は大体シラバス通りに進められた。

(5)授業理解は「専門基礎」「その他必要とする科目」が他よりやや悪い。

(6)受講態度は、「教養原論」が他よりやや悪い。

(7)授業反応は、「健康・スポーツ科学」がよく、「専門基礎」「教養原論」「その他必要とする科目」がやや劣る。


2.教養原論

 

科目区分   

教養原論    

人文分野  

社会分野   

自然分野

項 目     

全分野

 

 

 

 

 

 

 

回答数    

38

18

8

12

教員

 

 

 

 

設置趣旨 

4.40

4.61

4.17

4.18

授業計画 

3.77

4.06

3.50

3.55

シラバス通り

4.24

4.22

4.25

4.25

目標達成   

4.05

4.24

4.00

3.83

休講せず

4.26

4.50

4.13

4.00

クラスサイズ 

3.89

3.78

3.75

4.17

学生

 

 

 

 

出席状況   

3.21

3.06

3.75

3.08

授業理解   

3.84

4.00

3.88

3.58

受講態度   

3.71

3.67

4.13

3.50

授業反応   

3.63

3.78

3.63

3.42

 

 

 

 

 

<評価の高い項目>

(1)担当教員が科目の設置趣旨を知っている。

(2)休講回数が少ない。

(3)授業をシラバス通りに進めた。

<評価の低い項目>

(1)授業計画にシラバスを活用した(「社会分野」「自然分野」)。

(2)学生の出席状況(「人文分野」「自然分野」)。

(3)学生の受講態度・授業反応(「自然分野」)


3.外国語

 

科目区分   

 外国語  

 英語  

 独語 

 仏語  

中国語 

 ロシア語

項 目     

 全体

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回答数    

262

119

59

33

44

5

教員

 

 

 

 

 

 

設置趣旨 

4.54

4.52

4.55

4.52

4.62

4.60

授業計画 

4.02

3.96

4.09

4.18

3.98

4.20

シラバス通り

4.09

4.06

4.17

4.06

4.11

4.00

目標達成   

3.96

3.92

4.02

3.91

4.07

3.60

休講せず

4.58

4.71

4.46

4.18

4.68

4.80

クラスサイズ 

3.78

4.17

3.47

3.36

3.57

3.20

学生

 

 

 

 

 

 

出席状況   

4.86

4.82

4.90

4.79

4.98

5.00

授業理解   

4.09

4.02

4.32

3.94

4.07

4.20

受講態度   

4.00

3.83

4.37

3.94

3.98

4.20

授業反応   

3.78

3.64

4.07

3.79

3.77

3.80

 

 

 

 

 

 

 

<評価の高い項目>

(1)学生の出席状況。

(2)休講がない(とくに、「英語」「中国語」「ロシア語」)。

(3)担当教員が科目の設置趣旨を知っている。

(4)授業をシラバス通りに進めている。

(5)学生の授業理解度

(6)学生の受講態度

<評価の低い項目>

(1)クラスサイズ大きい(「英語」)。

(2)学生の授業反応(「英語」)。


4.健康・スポーツ科学

 

科目区分   

健康・スポーツ科学   

 講義        

実習

項 目     

全体

 

 

 

 

 

回答数    

61

4

57

教員

 

 

 

設置趣旨 

4.65

4.33

4.67

授業計画 

3.93

4.00

3.93

シラバス通り

3.88

4.00

3.88

目標達成   

3.95

3.33

3.98

休講せず

4.50

3.67

4.54

クラスサイズ 

3.67

5.00

3.60

学生

 

 

 

出席状況   

4.88

3.67

4.95

授業理解   

3.98

3.33

4.02

受講態度   

4.28

3.67

4.32

授業反応   

4.17

3.67

4.19

 

 

 

 

<評価の高い項目>

(1)学生の出席状況(実習)。

(2)担当教員が科目の設置趣旨を知っている(実習)。

(3)休講がない(実習)。

(4)学生の受講態度(実習)。

<評価の低い項目>

(1)クラスサイズ大きすぎる(講義)。

(2)学生の授業理解(講義)。

(2)今学期の教育目標の達成度(講義)。

(3)休講が多い(講義)。

(4)学生の出席状況・受講態度・授業反応(講義)。

 


5.専門基礎科目

 

 

 

 

 

 

 

 

科目区分   

 専門基礎 

専門基礎1

専門基礎 

専門基礎2

専門基礎2

専門基礎2

項 目    

 全体   

 

その他  

全体

講義

実験

 

 

 

 

 

 

 

回答数   

73

1

4

68

65

3

教員

 

 

 

 

 

 

設置趣旨 

4.62

4.00

4.25

4.65

4.65

4.67

授業計画 

3.53

4.00

3.00

3.55

3.56

3.33

シラバス通り

4.08

5.00

4.00

4.07

4.06

4.33

目標達成   

3.88

4.00

3.50

3.90

3.91

3.67

休講せず

4.40

5.00

4.25

4.40

4.37

5.00

クラスサイズ

3.48

3.00

4.00

3.46

3.49

2.67

学生

 

 

 

 

 

 

出席状況  

3.53

5.00

2.25

3.59

3.52

5.00

授業理解  

3.61

4.00

3.50

3.61

3.59

4.00

受講態度  

3.95

4.00

3.50

3.97

3.95

4.33

授業反応  

3.53

4.00

3.50

3.52

3.50

4.00

 

「専門基礎1」は「人間と社会」。

「その他」は法学、政治学、日本国憲法、経済学。

「専門基礎2」は理系の科目(数学、物理学、化学、生物学、地学、図学)

 

<評価の高い項目>

(1)休講がない。

(2)担当教員が科目の設置趣旨を知っている(「専門基礎2」)。

<評価の低い項目>

(1)学生の出席状況(「専門基礎その他」)。

(2)授業計画へのシラバスの利用(「専門基礎その他」)。


【専門基礎2】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

科目区分   

全体 

数学 

物理学 

物理学 

化学 

化学 

生物学 

地学 

図学 

項 目

 

 

 

実験

 

実験

 

 

 

回答数   

68

34

6

1

14

2

6

1

4

教員

 

 

 

 

 

 

 

 

 

設置趣旨 

4.65

4.74

4.83

5.00

4.38

4.50

4.33

5.00

5.00

授業計画 

3.55

3.24

3.33

4.00

3.79

3.00

3.67

4.00

3.75

シラバス通り

4.07

4.18

3.83

4.00

3.86

4.50

4.17

4.00

4.25

目標達成   

3.90

3.88

4.00

4.00

4.50

3.50

3.67

5.00

4.25

休講せず

4.40

4.38

4.17

5.00

3.64

5.00

4.50

4.00

4.00

クラスサイズ

3.46

3.26

3.67

3.00

3.64

2.50

3.83

4.00

4.00

学生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出席状況  

3.59

3.15

3.83

5.00

3.64

5.00

4.33

3.00

4.75

授業理解  

3.61

3.58

3.83

4.00

3.29

4.00

4.00

 

3.75

受講態度  

3.97

4.00

3.67

5.00

4.07

4.00

4.00

3.00

3.75

授業反応  

3.52

3.48

3.60

4.00

3.46

4.00

3.67

3.00

3.50

実験以外は講義

 

<評価の高い項目>

(1)担当教員が科目の設置趣旨を知っている。

(2)休講がない。

(3)学生の受講態度。

<評価の低い項目>

(1)学生の授業への反応

(2)学生の授業理解

(3)授業計画へのシラバスの利用

 


6.その他必要と認める科目

 

 

 

 

 

 

科目区分    

その他   

人権      

総合教養科目

項 目     

全体

 

 

 

 

 

 

 

 

回答数

5

1

4

 

教員

 

 

 

 

設置趣旨

4.60

5.00

4.50

 

授業計画

3.60

4.00

3.50

 

シラバス通り

4.00

4.00

4.00

 

目標達成

4.20

4.00

4.25

 

休講せず

5.00

5.00

5.00

 

クラスサイズ

3.80

5.00

3.50

 

学生

 

 

 

 

出席状況

4.00

3.00

4.25

 

授業理解

3.60

4.00

3.50

 

受講態度

3.80

3.00

4.00

 

授業反応

3.60

3.00

3.75

 

 

<評価の高い項目>

(1)休講がない。

(2)担当教員が科目の設置趣旨を知っている。

<評価の低い項目>

(1)クラスサイズ多すぎる(「人権」)。

(2)学生の出席状況・授業反応(「人権」)。

(3)学生の授業理解(「総合教養科目」)


■夜間主コース■

1.全学共通授業科目の評価−全体−

 

 

 

 

 

 

 

 

科目区分   

夜間主全体 

教養原論 

外国語 

健康・  

専門基礎

その他

項 目        

     

      

   

スポーツ

 

 

 

 

 

 

(実習)

 

 

回答数    

20

2

13

3

1

1

教員

 

 

 

 

 

 

設置趣旨 

4.39

4.00

4.25

5.00

5.00

5.00

授業計画 

3.68

3.00

3.77

3.67

 

4.00

シラバス通り

3.90

4.50

3.92

3.67

4.00

3.00

目標達成   

3.90

4.50

3.85

4.00

4.00

3.00

休講せず

4.45

5.00

4.46

4.33

5.00

3.00

クラスサイズ  

3.50

3.00

3.54

2.67

5.00

5.00

学生

 

 

 

 

 

 

出席状況   

4.55

3.50

4.85

4.67

2.00

5.00

授業理解   

3.65

3.00

3.77

3.67

3.00

4.00

受講態度   

3.95

3.50

3.85

4.67

4.00

4.00

授業反応   

3.80

4.00

3.54

4.67

4.00

4.00

今学期の「健康・スポーツ」は実習のみで、講義は開講されていない。

「専門基礎等」は「文化人類学」。

「その他(必要と認める科目)」は「人権」。

 

<評価の高い項目>

(1)学生の出席状況(「その他」「外国語」「健康・スポーツ科学」)

(2)休講がない(「その他」を除く)。

(2)担当教員が科目の設置趣旨を知っている。

<評価の低い項目>

(1)出席率(「専門基礎」)

(2)学生の授業理解(「教養原論」「専門基礎」)

 


2.教養原論

 

 

 

 

 

科目区分   

教養原論 

人文分野

自然分野

項 目     

全分野

 

 

回答数    

2

1

1

教員

 

 

 

設置趣旨 

4.00

3.00

5.00

授業計画 

3.00

3.00

3.00

シラバス通り

4.50

4.00

5.00

目標達成   

4.50

4.00

5.00

休講せず

5.00

5.00

5.00

クラスサイズ 

3.00

3.00

3.00

学生

 

 

 

出席状況   

3.50

3.00

4.00

授業理解   

3.00

3.00

3.00

受講態度   

3.50

4.00

3.00

授業反応   

4.00

4.00

4.00

夜間主コースは、法・経済・経営学部に設置されているため,教養原論は自分野である社会分野の授業科目はない。

 

<評価の高い項目>

(1)休講がない。

(3)授業をシラバス通りに進めている(人文分野)。

<評価の低い項目>

(1)学生の授業理解。

(2)授業計画へのシラバスの利用


3.外国語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

科目区分   

外国語  

英語  

英語  

独語 

仏語 

中国語 

ロシア語

項 目     

全体

リーディング

オーラル

 

 

 

 

回答数    

13

2

3

2

2

2

2

教員

 

 

 

 

 

 

 

設置趣旨 

4.25

3.00

4.33

4.50

4.00

4.50

5.00

授業計画 

3.77

2.00

3.33

4.50

4.00

4.00

5.00

シラバス通り

3.92

3.00

3.67

4.00

4.00

4.00

5.00

目標達成   

3.85

3.00

3.67

4.00

4.00

4.00

4.50

休講せず

4.46

4.00

4.33

5.00

3.50

5.00

5.00

クラスサイズ 

3.54

4.00

4.00

3.50

3.50

3.00

3.00

学生

 

 

 

 

 

 

 

出席状況   

4.85

5.00

5.00

5.00

4.50

5.00

4.50

授業理解   

3.77

4.00

4.00

4.00

2.50

4.00

4.00

受講態度   

3.85

4.00

4.00

4.00

3.00

3.50

4.50

授業反応   

3.54

3.50

3.33

3.50

3.00

3.50

4.50

 

<評価の高い項目>

(1)学生の出席状況

(2)休講がない(「仏語」を除く)。

(3)担当教員が科目の設置趣旨を知っている(「英語」と「中国語」)。

(4)学生の授業理解・授業への反応(「ロシア語」)。

<評価の低い項目>

(1)授業計画へのシラバスの利用(「英語リーディング」)。

(2)学生の授業理解・受講態度(「仏語」)。

(3)学生の授業への反応(「英語オーラル」「仏語」)。

 


■今後の課題■

 教員による授業評価は平成14年度前期で、本格的に実施されるようになった平成12年前期から3年目となる。ここでは昼間主コースの3年間の変化をあわせてみながら、全体、および、各授業区分について全学共通授業科目の課題を考えてみることにする。

 

(1)全体

 全体的に担当者はほとんど休講せず、科目設置の趣旨をよく理解している。学生の出席状況も他の学生に対する評価と比べれば明らかによい評価であり、それも平成13年度から平成14年度にかけて0.2以上も評価が上がっている。また、3.5以上の平均値ではあるが、他の項目よりも低かった「授業計画へのシラバスの利用」も、平成13年度から平成14年度で0.3以上も上昇しているし、学生への評価でもっとも低かった「学生の授業への反応」についても平成13年度から平成14年度で0.2近く上昇している。

 全学共通授業科目の悩みの種であった大規模授業に対する不満は「クラスサイズ」の項目で「4(多い)」に近い評価となって現れているものの、僅かではあれ3年連続して評価が「3(ちょうどよいサイズ)」に近づきつつあり、平成13年度から平成14年度で0.1下がった。これは大規模授業解消へのセンターの取り組みが効果をあげつつあることを示していると考えられる。

 

(2)教養原論

 教養原論ではクラスサイズが大きすぎることがとくに問題となってきたが、4.084.023.89と着実に3に近づいており、大規模授業が解消されつつあることがわかる。また、設置趣旨を知っている担当者が増えているし、平成13年度前期と比べて平成14年度前期では「シラバス通り」が3.90から4.24へ、「目標達成」が3.78から4.05へ、学生の出席状況が2.75から3.21へとかなりの上昇を示している。

 

(3)他の科目区分

 他の科目区分について前期だけを3年間見た場合に顕著な変化がみられるものは、外国語と専門基礎における「授業計画へのシラバスの活用」、健康・スポーツ科学における「学生の授業への反応」、その他必要と認める科目における「学生の出席状況」と「学生の受講態度」などである。

 

(4)学生の授業評価の変動傾向との相違

 このように教員アンケートの結果は、授業への教員の取り組みも学生のかかわりも、この3年間でかなりな向上・改善がなされているように思われる。しかしながら、学生による授業評価の経年変化と対照すると、いくつもの食い違いがみられる。例えば、学生評価ではクラスサイズが多いことへの不満の程度(評価平均)はほとんど変わっていないし、教養原論では6項目については僅かながらも評価平均が3年連続低下している。

 こうした食い違いがなにを意味するのか、あるいは、何故生じるのか。これを究明し、必要な対策を講じることが必要であろう。少なくとも、授業担当者や教育関係者の「感じ」や「見込み」が、学生の「見方」や「思い」とずれていることは、それ自体が、授業改善を阻み、教育の質を低下させる障害となる。過小評価したり看過することなく、組織全体が本格的な授業改善に取り組まなければならない時期にあると思われる。