2002年度後期担当教官による授業評価
■ 実施概要■
(1) 実施時期
冬期休業後の平成15年1月14日(火)〜1月27日(月)
(2) 実施方法
期間中に担当教官は質問紙を共通教育掛より受け取り、記入後、提出した。
(3) 実施対象
大学教育研究センターが開講する全ての全学共通授業科目。昼間主コースの後期開講科目644科目と、夜間主コースの後期開講科目44科目の計688科目。
(4) 提出数
提出期限内に提出された質問票は、昼間主コース438科目(68.0%)、夜間主コース21科目(47.7%)の計459科目(66.7%)であった。
(5) 質問項目
質問項目は選択式が11、自由記述形式(担当教官の授業改善の工夫と、担当科目の問題点とその解決策について)が2あり、全部で13項目あった。選択式の項目は授業形式に関する設問を除き、担当教官が当該授業について評価するものであり、大きく次の3つからなる。
@ 授業の計画・実施(科目設置趣旨の知悉、授業計画への授業評価結果の利用、シラバス準拠、教育目標の達成度、休講回数)
A クラスサイズ(少なすぎ⇔多すぎ)
B
学生に対する評価(出席状況、理解度、受講態度、反応)
(6) 集計上の変換
質問項目では、5段階、ないし、4段階(項目4〜項目6)で評定してもらったが、集計分析にあたっては、次のような変換を行った。項目3と項目7は原票では数値が低いほどよい評価となっていたが、分析では、尺度を逆にして、数値が高いほど望ましい評価となるようにし、最高(1)が5点、最低(5)が1点となるようにした。表中の「休講せず」については、5が「(休講)0回」、4が「1回」、3が「2回」、2が「3回以上」となっている。
項目6(「クラスサイズ」)は、5が「多すぎる」、1が「少なすぎる」であり、3(「概ね妥当」)に近いほど望ましい評価ということになる。
■ 昼間主■
1.全学共通授業科目の評価−全体−
科目区分 |
全体 |
教養原論 |
外国語 |
健・スポ |
基礎科目 |
その他 |
回答数 |
438 |
43 |
290 |
35 |
67 |
3 |
教員 |
|
|
|
|
|
|
設置趣旨 |
4.58 |
4.32 |
4.59 |
4.53 |
4.72 |
4.33 |
授業計画 |
3.99 |
3.56 |
4.11 |
3.94 |
3.78 |
3.67 |
シラバス通り |
4.06 |
4.05 |
4.07 |
3.89 |
4.16 |
3.50 |
目標達成 |
3.92 |
3.84 |
3.95 |
3.91 |
3.85 |
4.00 |
休講せず |
4.37 |
3.95 |
4.47 |
4.54 |
4.15 |
3.50 |
クラスサイズ |
3.62 |
3.67 |
3.76 |
2.80 |
3.36 |
5.00 |
学生 |
|
|
|
|
|
|
出席状況 |
4.32 |
3.16 |
4.67 |
4.60 |
3.43 |
3.50 |
授業理解 |
3.89 |
3.65 |
4.00 |
4.03 |
3.51 |
4.00 |
受講態度 |
3.98 |
3.95 |
3.98 |
4.40 |
3.85 |
3.00 |
授業反応 |
3.80 |
3.79 |
3.82 |
4.23 |
3.49 |
4.00 |
(1)教官は担当科目の設置趣旨をよく知っている。
(2)休講はほとんどしていない。
(3)授業はシラバス通りに進めている。
(4)「健康・スポーツ科学」は全般的に評価が高い。4以上の項目が5ある。
(5)学生の出席状況に対する評価は科目区分による差異が大きい。「外国語」と「健康・
スポーツ科学」は極めてよく、「教養原論」はかなり悪いと評価されている。
(5)授業理解は「健康・スポーツ科学」「その他」「外国語科目」がよい。
(6)受講態度は「健康・スポーツ科学」がよい。
(7)授業反応は「健康・スポーツ科学」と「その他」がよい。
(8)「その他」のクラスサイズは「多すぎる」。
2.教養原論
科目区分 |
全体 |
人文分野 |
社会分野 |
自然分野 |
回答数 |
43 |
14 |
15 |
14 |
教員 |
|
|
|
|
設置趣旨 |
4.32 |
4.43 |
4.20 |
4.33 |
授業計画 |
3.56 |
3.79 |
3.60 |
3.29 |
シラバス通り |
4.05 |
4.07 |
4.20 |
3.86 |
目標達成 |
3.84 |
3.93 |
3.93 |
3.64 |
休講せず |
3.95 |
3.50 |
4.27 |
4.07 |
クラスサイズ |
3.67 |
3.64 |
3.80 |
3.57 |
学生 |
|
|
|
|
出席状況 |
3.16 |
3.07 |
3.13 |
3.29 |
授業理解 |
3.65 |
3.93 |
3.53 |
3.50 |
受講態度 |
3.95 |
4.00 |
4.07 |
3.79 |
授業反応 |
3.79 |
3.93 |
3.71 |
3.71 |
<評価の高い項目>
(1)休講回数が少ない。
(2)担当教員が科目の設置趣旨を知っている。
(3)授業をシラバス通りに進めている。
<評価の低い項目>
(1)学生の出席状況。
3.外国語
科目区分 |
外国語 |
英語 |
独語 |
仏語 |
中国語 |
ロシア語 |
回答数 |
290 |
138 |
57 |
38 |
52 |
5 |
教員 |
|
|
|
|
|
|
設置趣旨 |
4.59 |
4.59 |
4.47 |
4.71 |
4.62 |
4.67 |
授業計画 |
4.11 |
4.06 |
4.18 |
4.00 |
4.29 |
3.80 |
シラバス通り |
4.07 |
4.08 |
4.04 |
4.18 |
4.02 |
3.80 |
目標達成 |
3.95 |
3.93 |
3.98 |
3.97 |
3.98 |
3.40 |
休講せず |
4.47 |
4.62 |
4.33 |
4.13 |
4.42 |
5.00 |
クラスサイズ |
3.76 |
4.02 |
3.58 |
3.47 |
3.54 |
3.20 |
学生 |
|
|
|
|
|
|
出席状況 |
4.67 |
4.61 |
4.72 |
4.71 |
4.81 |
4.00 |
授業理解 |
4.00 |
3.95 |
4.09 |
4.05 |
4.06 |
3.40 |
受講態度 |
3.98 |
3.79 |
4.16 |
4.08 |
4.19 |
4.00 |
授業反応 |
3.82 |
3.72 |
3.91 |
3.89 |
3.98 |
3.00 |
<評価の高い項目>
(1)学生の出席状況。
(2)休講がない(とくに、「ロシア語」)。
(3)担当教官が科目の設置趣旨を知っている。
(4)授業がシラバス通りに進められている(「ロシア語」を除く)。
(5)学生の授業理解。(「ロシア語」を除く)。
<評価の低い項目>
(1)クラスサイズが多い(とくに、「英語」)。
4.健康・スポーツ科学
科目区分 |
実習 |
回答数 |
35 |
教員 |
|
設置趣旨 |
4.53 |
授業計画 |
3.94 |
シラバス通り |
3.89 |
目標達成 |
3.91 |
休講せず |
4.54 |
クラスサイズ |
2.80 |
学生 |
|
出席状況 |
4.60 |
授業理解 |
4.03 |
受講態度 |
4.40 |
授業反応 |
4.23 |
<評価の高い項目>
(1)学生の出席状況。
(2)休講回数が少ない。
(3)担当教官が科目の設置趣旨を知っている。
(4)学生の受講態度。
(5)授業への反応。
(6)授業理解。
5.専門基礎科目
科目区分 |
専門基礎 |
専門基礎 |
専門基礎2 |
専門基礎2 |
専門基礎2 |
項目 |
全体 |
その他 |
全体 |
講義 |
実験 |
回答数 |
67 |
8 |
59 |
46 |
13 |
教員 |
|
|
|
|
|
設置趣旨 |
4.72 |
4.00 |
4.82 |
4.84 |
4.77 |
授業計画 |
3.78 |
4.14 |
3.74 |
3.71 |
3.85 |
シラバス通り |
4.16 |
4.00 |
4.19 |
4.09 |
4.54 |
目標達成 |
3.85 |
3.63 |
3.88 |
3.85 |
4.00 |
休講せず |
4.15 |
3.63 |
4.22 |
4.04 |
4.85 |
クラスサイズ |
3.36 |
3.63 |
3.32 |
3.35 |
3.23 |
学生 |
|
|
|
|
|
出席状況 |
3.43 |
2.50 |
3.56 |
3.15 |
5.00 |
授業理解 |
3.51 |
3.50 |
3.51 |
3.39 |
3.92 |
受講態度 |
3.85 |
3.88 |
3.84 |
3.80 |
4.00 |
授業反応 |
3.49 |
3.50 |
3.49 |
3.39 |
3.85 |
* 「専門基礎2」は、理系の科目(数学、物理学、化学、生物学、地学、図学、情報科学)
<評価の高い項目>
(1)担当教官が科目の設置趣旨を知っている(「専門基礎その他」以外が極めて高い)。
(2)休講が少ない。
(3)授業がシラバス通りである(とくに「専門基礎2実験」)。
<評価の低い項目>
(1)学生の出席状況(「専門基礎科目その他」)。
■まとめ
全般的にみて、クラスサイズの評価を除いて評価平均が3未満の項目はひとつだけ(「専門基礎その他」の出席状況)であり、担当教官の自己評価としては個々の授業でとくに問題があるものは見当たらないというのが平均的なイメージである。
また、2002年度後期と比べ、全体では、休講せずを除いて、すべての項目が望ましい方向に評価平均がシフトしている。とくに、設置趣旨(4.40→4.58)、目標達成(3.77→3.92)、出席状況(4.15→4.30)、授業反応(3.64→3.80)が上昇している。また、科目区分については、目標達成について「その他」(3.50→4.00)、「外国語」(3.77→3.95)、「健康・スポーツ科学」(3.75→3.91)が大きく伸びている。なお、クラスサイズへの評価は3.81→3.70→3.63と、3年連続してよくなっている(評価値が3に近づいている)。
こうしたことは、全学共通授業科目の自己点検が進み、クラスサイズの問題も含めて徐々にであるが、問題解決がなされていることを示していると考えられる。