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2020年12月22日にジャンモネCoE主催の兵庫県立兵庫高校ミニシンポジウムを開催しました。

2020年12月22日(火)、神戸大学ジャンモネCoE主催で、兵庫高校の1年生に対して、SDGsをテーマにミニ・シンポジウムを開催しました。今回は、新型コロナウィルス感染症が再拡大をしていることから、オンラインでの開催となりました。
最初に、喜多隆神戸大学SDGs推進室長・工学研究科教授が「地球を守ろう:誰もが安心して利用できる持続可能な新しいエネルギー」と題して、次に、吉井昌彦神戸大学ジャンモネCoE代表(国際担当理事)が「EUの環境・SDGs政策」と題して講演を行いました。
喜多教授は、神戸大学において「新しい技術・産業・社会の創出」、「教育」、「人」、「地域・自治体との連携」、「国際協力」の観点から神戸大学においてどのようなSDGsの取り組みが行われているかを紹介した後、エネルギー問題に焦点を絞り説明を行いました。我が国の場合、再生可能エネルギーはエネルギー供給の10%以下であり、LNG、石油、石炭を利用した火力発電が80%以上を占めていることを説明した後、再生可能エネルギーのシェア、エネルギー効率を引き上げていくことは重要であり、地球全体の1%の面積に太陽電子を設置すれば、世界中が必要とする電力を作り出せるが、太陽光発電は発電量の変動が大きく、バッテリーに貯める補完的な発電が必要であり、例えば単純にガソリン自動車を電位自動車に置き換えるとすれば、かえって環境負荷が増す可能性があるので、複眼的な視点が必要であることを述べました。
吉井教授は、1970年代から今までの欧州連合の環境政策の歩みを説明し、2002年の京都議定書以降、気候変動対策に基づく持続可能な発展が最重要なテーマとなっていることを強調しました。特に、2008年の20-20-20戦略、2010年のEurope2020に見られるように、気候変動対策と経済成長戦略が一体となって進められており、それは、フォン・デア・ライエン委員長の下でも欧州グリーンディール、Next Generation EUでさらに具体化されており、欧州中央銀行の銀行ストレスチェックにおいても気候変動や環境リスクに重点を置くなど、多面的な対策がとられていることを述べました。
質疑応答の際には、学生たちが、自身の興味に関連した質問を通じて、さらに理解を深めました。
276名の参加生徒によるアンケートでは、85%の生徒が講義内容は満足(やや満足、満足、たいへん満足)であり、84%の生徒が今後のSDGsについての勉強に今回の講演を生かしていきたい(やや思う、思う、とても思う)と評価しました。

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国立大学法人 神戸大学