大学教育研究センター

横小路 泰義 大学教育研究センター長からのご挨拶

yokokoji

2022年4月より、これまでの「大学教育研究推進室」から「大学教育研究センター」へと新たに生まれ変わった組織のセンター長として、小職が就任することとなりました。現在は、小職を含め教員3名(2022年10月より一名増員予定)の小さな所帯ですが、教育学を専門とするメンバーの中に工学を専門とする小職が飛び込むことで、一種の化学反応が起こって新たな発想が生まれることを期待しつつ、「大学教育のマネジメントに貢献する」という当センターのミッション推進のために全力で邁進していく所存です。

中教審の「教学マネジメント指針」では、三つの指針(ディプロマポリシー、カリキュラムポリシー、アドミッションポリシー)に基づく体系的で組織的な大学教育を展開し、その成果を、学位を与える課程(学位プログラム)共通の考え方や尺度に則って点検・評価を行うことで、不断の改善に取り組むこと(=PDCAサイクル)と、学生の学修成果に関する情報や大学全体の教育成果に関する情報を的確に把握・測定し、教育活動の見直し等に適切に活用すること(=教学IR)が必要とされています。

PDCAサイクルは、私の専門的観点から見ればフィードバック制御のように見えますが、教学マネジメントが例えばロボットの制御のようにできるとはとても思えません。その理由は第一に、教育対象の学生が多様性に富むという点、これは少子化と大学進学率の増加とともにますます顕著になってきているとの印象を持ちます。次に学修成果の把握・測定の難しさです。アウトプット(結果)ではなくアウトカム(成果)だと言われますが、的確にアウトカムを測定する方法はまだ分かっていませんし、そもそも合理的・客観的に測定可能かどうかも分かりません。最後に、業務改善や品質改善を行う通常の企業組織と異なり、教育を担う大学組織はある程度自律性をもった部局、学科ごとの階層構造になっていることです。

このように大学における教学マネジメントの推進は一筋縄ではいかず、「ではどうすればよいのか?」を研究するのが当センターの重要な役目だと考えています。これまでの大学教育推進機構の先生方のご尽力によって導入され、現在も実施されている各種アンケートの仕組みや、新たに導入されるLMSなどもツールとして有効に活用することも考慮しつつ、本学の教学マネジメントの在り方を追求していきたいと思います。最後に、本学HPに掲載されている「神戸大学における内部質保証の基本的な考え方」 の中で私が重要と感じた一節を引用させていただき、私からのご挨拶とさせていただきます。

「教育研究の質を保証し改善するのは、規則や制度ではなく、教育研究の主体である教員自身であることは論をまたない。また、大学の中核事業である教育研究活動等は、部局等を単位として実施されている(但し、全学単位で実施されている教育研究活動等は除く)。このため、まず、教員と教員集団である部局等が、自らの活動を真摯に点検・評価することが、神戸大学の内部質保証の出発点である。」

大学教育研究センター長
横小路 泰義

スタッフ

横小路先生
横小路 泰義 大学教育研究センター長
教授(工学研究科)
近田先生
近田 政博 副センター長
教授
葛城先生
葛城 浩一 教学IR推進室 副室長
准教授
大山先生
大山 牧子 准教授

大学教育研究センターのミッションおよび業務内容

【ミッション】

「大学教育に関する基礎研究を通じて、神戸大学の教学マネジメントに貢献する」

【業務内容】
・大学教育の推進に係る調査・研究に関すること
・大学教育の全体的な取り組みの企画・立案及び支援に関すること
・大学教育に関する評価及びファカルティ・ディベロップメントに関すること
・教学IRに係る調査・研究に関すること
・その他大学教育研究センターの業務を実施するために必要なこと
(大学教育推進機構規則:第3条2より 2022年1月6日決定)


大学教育研究センターの年次計画

・令和4年度
【重点課題】
学士課程における教育目標とカリキュラムの最適化に向けた提案
(目標)
学士課程の教育目標(ディプロマ・ポリシー、神戸スタンダード等)とカリキュラム(全学共通授業科目、学部専門科目等)の整合性について検証を行い、これらの中長期的な再設定に向けた提案を行う。
(今年度の達成目標)
神戸スタンダード(2016年)の策定意図と経緯を調査した上で、全学DPと神戸スタンダードの関係性を整理し、現行制度の課題を指摘する。
(担当者)横小路泰義(責任者)、近田政博(主担当)、葛城浩一、大山牧子(副担当)

教育の質保証のための学修成果のアセスメントに関する研究
(目標)
再構築されたディプロマ・ポリシーと神戸スタンダードに照らしながら、具体的な学修成果のアセスメントにどう落とし込むかを教学IRの観点から研究する。
(今年度の達成目標)
学修成果の可視化という観点から,卒業時アンケート等の既存の調査の見直しを行う。また、学修成果の可視化機能を有するLAViSの運用上の課題を明らかにする。
(担当者)横小路泰義(責任者)、葛城浩一(主担当)、近田政博、大山牧子(副担当)

zu

【部門別研究テーマ】
1.大学教育研究部門
多文化理解共修のためのケース教材開発
(目標)
文化的背景の異なる他者との間で発生する際の誤解や摩擦を題材とし、それがどのような要因によるものかを議論し、探求するためのケースを作成し、複数の教員の教養科目において活用し、効果検証を行う。
(今年度の達成目標)
ケース教材の作成方法を修得し、コンテンツの基幹部分を作成する。
(担当者)近田政博(主担当)、大山牧子(副担当)

大学院生に求められる教育スキルに関する実践研究
(目標)
神戸大学の大学院生を将来の大学教員として他大学に送り出す上で必要となる教育上の基礎知識、スキル、態度を特定化し、その効果的な修得方法を提案する。
(今年度の達成目標)
試行中の「大学教員インターンシップ」プログラムの効果を検証し、本格運用に向けての課題を明らかにする。
(担当者)近田政博(主担当)、葛城浩一(副担当)

学生の深い学びを促す教育学習支援コンテンツの開発
(目標)
大学生の深い学びを促すために必要なICTの活用を含む教育学習支援コンテンツや手法を開発し提案する。
(今年度の目標)
ポストコロナの大学教育を見据えた動画教材の活用に関する知見を提案する。
(担当教員)大山牧子(主担当)

2.教学IR研究部門
教学IR推進体制の構築
(目標)
教学IRの中核となる「教学IR推進室」のあり方についての提言を行う。
(今年度の達成目標)
他大学の教学IR推進体制について調査を行う。また、教学IR関係者を対象として、有識者による情報提供の機会を設ける。
(担当者)葛城浩一(主担当)、近田政博(副担当)

大学教育研究センターのロゴについて

rogo

大学教育研究センターのロゴは,大学での教育研究の象徴である博士帽(モルタルボード)に縦横8マスのチェス盤をあしらったものとしました.これには,当センターの英名の頭文字CHESと同じ発音であるというだけでなく,チェスをプレイするように戦略的に大学教育研究に取り組むという意味も込められています.

研究業績

平成6年度~7年度
平成8年度
平成9年度
平成10年度
平成11年度
平成12年度
平成13年度
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年~19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
平成30年度
令和元年度
令和2年度
令和3年度